当たり前ですが、アコギにも有名なブランドがあります。
MartinやGibsonはみんなの憧れですね。
ファッション界のグッチやヴィトンのようなもの。
でもグッチやヴィトンの名を付けて、日本で製作されたバッグなんてありません。グッチジャパンとか○○バッグbyヴィトンとか、見たことないですよね、
ですがアコギにはあるんです。
エレキギターではフェンダージャパンが有名ですが、アコギにも
シグマbyMartinとかMartin shenandoah(シェナンドー)
てのがあるんです。
GibsonにもOrville by Gibsonてのがある。
私は、ギターの売買にヤフオクをよく利用してますが、カテゴリーをアコギ→Martinに分類して、SigmaやShenandoahを出品してあるのをよく見かけます。
アコギに詳しくない人は、本家のMartinだと勘違いする可能性もある。私も始めは、グレードの低いMartinの中の型番の一つだと思っていた。
中には、Martinとしか表記してないこともあり出品者の悪意を感じるわ。
だからと言って、SigmaやShenandoahをギターとして否定してる訳ではありません。
そんなギターもあるという事、そしてそれがどんなギターなのかを理解してもらいたくてこの記事を書きました。
Sigma guitars by Martinとは
シグマギターは、1970年代に廉価なアジア製のギターが販売勢力を伸ばしていたこと、また当時の日本は輸入関税が高く、マーチンやギブソンのギターなどはかなり高額な価格設定がされていて、高根の花だったこともあり、それらに対抗すべく作られた、マーチンの廉価版ブランドです。
1970年~2007年ころまで続いたシグマbyMartinですが、その間にさまざまな国で製造されています。
- 1970~1983年寺田楽器日本のギターOEM制作会社
- 1984~1994年韓国
- 1994~2007年台湾・インドネシア後半はインドネシア
- 2011年以降ドイツMartinから離れる
この中でビンテージアコギファンに評価の高いのは1970年~1983年の間に寺田楽器で製造されたシグマギターです。
寺田楽器とは
寺田楽器はOEMが中心の会社で、数多くの有名メーカーのギター製作を手掛けています。
《お主なOEM先》
- グレコ
- フェンダージャパン
- エピフォン
- モーリス
- S.Yairi
- ESP
- Schecter
- History(島村楽器)
などなど、エレキギターからアコギまでたくさんのブランドギターの生産に携わっています。数多くのOEM実績のある寺田楽器ですから、それだけギター製造には確かな技術があるのでしょう。
寺田楽器の印象
でも、皆さんこれを見て、どう思いますか?
モーリスにしても、S.Yairiにしても自社で製造するよりOEMに任せた方が、コストはかかりませんので、OEMに頼るのは理解できます。でも寺田楽器が、モーリス用、S.Yairi用と区別して製造していると思いますか?(*確証は有りませんが)
何が言いたいか?と言うと、
名前は変われどすべて同じギター、同じ音!(寺田楽器の音)
と言う事です。
私が実際に手に入れた寺田楽器製のギターは、グレコ303、モーリスMシリーズ、S.Yairi2001EDなどでした。
単板と合板の違いを考慮しても、ほとんど同じような印象の音です。
ただ、ギターそのものの作り込みはしっかりしていて、細部にわたって丁寧に仕上げています。
あくまでも個人的な感想ですが、グレコ303以外は、鳴らなかった印象。
モーリスもS.Yairiも寺田楽器の音です。
ヤフオクで買ったSigma by Martin
私が実際に手に入れたのは、5年ほど前のヤフオクで7万円ほどで落札した1990年代のSEC-28です。残念ながら寺田楽器製ではなく、おそらく韓国製です。
トップはスプルース単板、サイド&バックはローズウッド合板、ヘッドのトーチインレイが高級感を醸し出していましたが、鳴らないのですぐに再販しました。
寺田製のSigmaは弾いたことないので、正直何とも言えませんが、サイド&バックが合板なら、そんなに期待はできないでしょう。
ただ、製造本数は少ないので、コレクターには人気があるようです。
Sigmaを探してみる↓
Martin Shenandoah
Shenandoah(シェナンドー)には、製造国によって2種類あります。
①1983年~1994年までの間に、日本から木材を調達してアメリカで製造されたもの
②1994年以降、日本の寺田楽器で製造され、クロサワ楽器から販売されたもの。
です。
製造当時の販売価格(本家の半額位)から、やはり本家マーチンの廉価版という位置付けかと思います。
ヘッドのもボディ内部にも、Shenandoahの記載があり本家マーチンと区別しやすい。
また、ボディ内部のネックのジョイント部分に刻印されているシリアルナンバーは、本家のマーチンのシリアルナンバーに含まれているらしい。
Shenandoahのロゴがなければ、本家と見分けがつかない。それほど作りもいい感じ。
私は、このShenandoahは手にしたことがないので、サウンドについては何とも言えません。ただ、アメリカ製のShenandoahには興味があります。
ヤフオクでも、アメリカ製は割と高額で取引されていて、人気のほどが伺えます。
まとめ
Martinの廉価ブランド、SigmaとShenandoahについてお話ししました。
ヤフオクに限らず、楽器店でもたまに見かけるSigmaとShenandoahですがMartinに詳しくない方、混同しないようにしてください。
SigmaもShenandoahもギターそのものが、悪いと言っているのではありま
せん。中には素晴らしくいい音の個体もあるでしょうが、その位置付けは
あくまでMartinの廉価版だったと言う事です。
SigmaやShenandoahの愛好家には申し訳ないんですが、私なら同じ予算で、ビンテージのS.YairiやHeadway辺りを買うなぁ。
と言う訳で、今回は以上です。
それでは
Shenandoahを探してみる↓
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