誰でもできるアコギのメンテナンス方法1⃣(ナットとペグの交換)

ごあいさつ

こんにちは、昭 平令です。
ギター弾いてますか?

今回は、皆さんがお手持ちのギターを長く大切に使って
頂けるように、また自分好みの音を出せるように
アコースティックギターのメンテナンスについてお話し
します。

私自身プロのギタリストでもありませんし、リペアマンでも
ありません。あくまで趣味の範疇をでないアコギ好きの
おじさんですので、説明に多少間違いがあるかもしれませんが
長年の経験からお役に立てる情報を、提供できるのではないかと
思いますのでご参考にして頂ければ幸いです。
目次

アコギのペグとナット

ギターのペグも大事

クルーソンタイプのペグ

オープンギア(オープンバック)タイプ

ペグは弦を巻き上げる糸巻のことですが、アコギにとって
意外と重要なパーツです。

安物のギターはペグを見ればすぐわかります。
メーカー名はあまり出したくありませんが〇クタニ製のペグ
は廉価なギターによく使われています。

廉価のペグ(アジア製が多い。)

裏側を見ればすぐにそれと分かる箱型をしてます。
いちよう弦は巻けますが、精度が悪く安定していません
ギヤ同士のかみ合わせもゆるくガタガタと遊びが多いです。

長く使っていると、だいたいチューニングがおかしくなってきます。
ギターにとってチューニングは命です。
もしあなたのギターのペグにガタが来ていたなら、少しいいものに
交換してみて下さい。

ペグのメーカーにもピンからキリまでいろいろありますが、海外製
の高価なシャーラーとかグローバーでなくても、日本のGOTOH
おすすめです。価格も4千~5千円ほどですし、製品の信頼度も
高いです。

またペグには様々な種類がありますので、交換の際は自身のペグに
できるだけ近い形の物を選んだ方が安心です。

ギブソンなどはギヤ部分が箱型のクルーソンタイプが多いですし、
マーチンなどはロトマチックタイプが多いです。
ビンテージギターにはオープンバックタイプなども有ります。

ロトマチックタイプ

精度や堅牢性の面ではロトマチックがいいでしょうが、個人的には
その重さが気になりますので、渋い見た目のオープンバックが好きです。

ペグの交換

ペグ交換の際に気を付けるのは、ギターのヘッドにあいたペグの差し込み
穴のサイズです。ノギスなどで計測し、できる限り遊びの少ないピッタリの
サイズの物を選んでください。

上下の部分のサイズに注意

ペグを固定する木ねじの位置が、ペグの種類によってはズレてしまう
事がありますが、見た目を気にしなければさほど神経質にならなくても
いいと思います。

私は木ねじ用のキリを使って、ペグに合わせて穴をあけ装着してます。
余分にできた穴は、タイボンドを塗った爪楊枝を差し込んで、はみでた
部分はカットし、養生して目立たなくしています。

木ねじ(このサイズが多いです。)

木ねじ用のキリ

また割と見落としがちなのが、ギア比です。
ギア比1:15とか1:18などと表記されてますが、これはペグの
ポスト部分を一回転させるのに必要なペグの巻き上げ回数の事です。

ギア比1:15ならペグを15回回せばポストが一回転すると言いう
事ですので、その数値が大きいほど精度の高い微調整ができる
いう事になります。安物のペグはこの数字が小さいことがありますので
気を付けて下さい。14以上あれば大丈夫かと思います。

ナットの交換はかなり難しい

アコギのナットは、サドル同様アコギの演奏性や音の要となる部分です。
適当にやろうと思えば、それなりに簡単ですが、いいギターに仕上げたい
ならとても調整の難しい部分でもあります。

ナットの素材は主に牛骨とタスクです。
高級なギターはほとんど牛骨が多いです。

すでに加工済みのタスクナット

牛骨は色艶に高級感があり見た目もいいのですが、交換の際は加工が
しやすく価格もお得なタスクをおすすめします

ナットを削ろう

私も以前は牛骨にこだわっていましたが、幅を1mm削るだけでも
大変苦労しますし、なかなかきれいに水平に削るのは難しいです。

ピッタリサイズに初めから加工済みのものならいいのですが、
購入する際に一番気を付けるのが、ナットの厚みです。

写真がヘタですみません

これはできるだけ同じものにして下さい。1mmでも違うと加工の
手間がずいぶんかかります。幅と高さは小さくなければ少々アバウト
でも構いません。

一、まずナットの頭部分の成型をしましょう。
4分に1の円弧の形にすると見た目もいいです。

二、次に弦溝を切ってないものは、弦溝を決めて下さい。
先にナットの底面を削って高さを決めてしまうと、
弦高調整ができなくなってしまいます。

弦溝を切る時は専用のヤスリを使って、使用する弦の太さより
少し大きめに削ります。そして、各々のペグのポストの弦が出る部分
に向かって少し斜めに削るようにしましょう。

ナットファイルを充てて鉛筆で印をする。

これは弦に余分なテンションを与えないためです。

弦溝の深さですが、1弦2弦部分は弦がすっぽり収まるくらい
でもいいのですが、3~6弦はできる限り浅い方が音的には
いいです。ただあまり溝が浅いと、演奏している時弦が溝から
外れてしまうことがありますので、強くピッキングする人は
深めに削ってください。

ナットファイル。いろんなサイズがあります。

加減が難しいですけど、ナットに弦が触れる部分の面積は
小さい方がいい音になりますので、始めは3~6弦は弦の半分くらい
収まるような深さがいいかと思います。

またナットの両端、1弦と6弦の外側は2.5mm~3mmほど
残すようにして下さい。そうしないと演奏中に弦落ちして
しまいやすくなります。

また弦と弦の間隔もできるだけ均一になるよう気を付けて下さい。
私は、溝を切る前にナットに鉛筆で印を付けて削ってました。

三、弦溝が切れたら後は、ギターのネックの形状に合わせて両端を
加工していき、指板側の背面と底面にできるだけピッタリと
隙間の無いように合わせて加工してください。

四、あるていどナットが整形できたら、仮に装着して弦を張り
最終的に弦高を調整し、好みの弦高に加工できたら少量の
タイボンドで軽く接着して完了です。
(あまり強く接着すると、後の補修に困ります。)

パーツ探しに困らないサウンドハウス
サウンドハウス

お疲れ様でした。

おわりに

以上のようにナットの交換はこだわり始めると、とても
面倒で手間がかかりますが、その分思うように出来上がった
時の喜びはひとしおです。

本当に自分だけのギターになっていく喜びが感じられますよ。

あなたも是非挑戦してみて下さい。

今回はアコギのペグとナットについてお話ししました。
まだまだメンテナンスの話は尽きません。
それでは次回まで。

いろんなマニュアル本はありますが、私が見た中でも
これほど詳しく、アコギリペアの参考になるマニュアル本
はありませんよ。少し高いのが難点ですが、ご参考に。

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アコギ上達の近道

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